信号機のない横断歩道での「車の一時停止率」が全国最下位の富山県。県民一体となって取り組む交通安全運動をスタートします。

横断歩道で歩行者が被害にあう事故が相次ぐ中、富山県は「STOP横断歩道県民運動」をスタートし、15日朝、出発式が行われました。

この運動では警察の取り締まりチーム「歩保笑み隊」を結成し、交通違反の摘発や安全指導を強化します。

「歩保笑み隊」は「歩行者を保護して道路利用者全てを笑顔にする」という意味が込められています。

県警交通機動隊や高速隊など約120人体制で、8月31日まで活動を展開します。

県警によりますと、去年、横断歩道上で発生した交通事故は95件で、4人が亡くなりました。事故の件数・死亡者数ともに過去5年間で最多となっています。

交通安全運動がスタートしたことを受け、富山県の新田八朗知事は――

富山県 新田八朗知事
「(道路では)歩行者の安全が優先だということ。これをドライバーの皆様にしっかりと再認識していただくこと。道路交通法での義務なんだということそして、罰則もあるんだということ。このことも合わせて周知をしなければならない」

年末までは富山県交通対策協議会と連携し、地域や学校での啓発活動なども進める方針です。

JAFによりますと、去年信号機のない横断歩道における、車の一時停止率は富山県で31.6%と、全国平均の53.0%を大きく下回り、全国最下位となっています。