児童相談所や心理治療など3つの機能を集約した施設「こども安心センター」の起工式が8日、富山市内で行われました。県は今年4月に富山駅前のCiCビルに「こども相談センター」を開設していて、二拠点体制で子どもの支援を強化します。

「こども安心センター」が建設されるのは富山市下飯野の「県リハビリテーション病院」に隣接する県有地です。

8日は安全祈願祭と起工式が行われ、新田知事や児童相談所の関係者、工事業者らおよそ60人が出席しました。

「こども安心センター」は鉄骨造りの地上3階建てで、工事費はおよそ37億円。建物内には児童虐待の対応や一時保護を行う「富山児童相談所」のほか、家庭環境などにより社会への適応が困難な子どもの心のケアを行う「児童心理治療施設」、この治療施設に通う子どもを支援する「学びの場」が入ります。

子どもの心理治療を専門とした施設が作られるのは県内初です。

県によりますと昨年度の県内の児童虐待に関する相談件数は1054件と、前の年度より190件増加していてよりきめ細かな支援体制が課題となっていました。

県は今年4月にも富山駅前のCiCビル5階に児童相談所の機能をもつ「こども相談センター」を開設。二拠点体制で子どもの支援を強化します。

富山県こども未来課 稲垣岳彦課長
「この2つの施設が連携することによって子どもたちにとって望ましい支援ができるように進めていきたい」「困難な状況にある子どもたちを誰一人取り残すことなく、健やかに成長を支援できるような施設となるように着実に準備を進めていきたい」

「こども安心センター」は2027年3月末に完成予定です。