霊感商法の問題に取り組む全国の弁護士連絡会が10日会見し、新田知事に対し旧統一教会と関係を絶つと明言するよう求めた再度の申し入れについて説明しました。弁護士連絡会は、新田知事の対応が脱会を迷う信者などに影響を与えるのではと懸念しています。
全国霊感商法対策弁護士連絡会
山口 広弁護士:
「この問題を政教分離の問題と絡めて考えるということについては、その必要はないはずだと。我々としては深く確信しております」
10日会見した全国霊感商法対策弁護士連絡会。政教分離の原則を理由に旧統一教会との関係断絶を明言しない新田知事に向けた2度目の申し入れについて説明しました。
申し入れ書では「公職者が脱税や贈収賄事件で摘発された事業者と関係を持つべきでないことと同じ性格の問題であって、政教分離原則の問題ではない」と指摘。そのうえで、関係を絶つと明言するよう改めて求めています。
毛田千代丸キャスター:
「知事は(きのう)この再申入れ書に目を通したとおっしゃっていたんですね。弊社としてはそのうえで受け止めを聞いたんですけど、熟慮のうえで出した答えなので、答えは変わらないというお答えでした」
全国霊感商法対策弁護士連絡会
山口 広弁護士:
「特別、宗教団体だから何か行政がやっちゃいけないことをやった場合にそれについて行政処分なりしかるべき対応をすることについてはですね、これは全く別の分野の問題ですから、問題ないわけですよ。そこのところをどうも新田知事の方はですね誤解されてるようですし、ごく少数の何て言いますか、学説に基づく固執をなさってるようなことがございますので、そうじゃありませんよということについてはですね、機会があれば別の機会でもですね、申し述べていきたい」
新田知事が旧統一教会と関係を絶つと明言しないことで、家庭内や脱会を迷う信者の心に影響が出る恐れがあると言います。
全国霊感商法対策弁護士連絡会
山口 広弁護士:
「今例えば家族との話し合いの中で新田知事だって辞めるって言ってんだから、もうあなたも辞めなさいよというような話し合いがですね。家庭内でしにくくはなるなと、そういう家庭内で迷ってる。あるいは家族が信者になっちゃって、お金をどんどんつぎ込んでるという家庭でどんな対応があるか。新田知事がそれについて中途半端に対応することが、その家庭内で、あるいはその信者の心にどういうふうに影響をもたらすかということについてぜひお考えいただきたい」
また、2年前の富山県知事選で旧統一教会の中部地区組織をあげて応援する方針があったかどうかを尋ねています。
全国霊感商法対策弁護士連絡会
山口 広弁護士:
「脱会した信者から聞いたわけですけど、統一教会の中部地区の組織を挙げて、この新田八朗候補の支援をしたというふうに聞いております。しかるべき事実関係が他お答えいただけるなら、確認させていただきたい」
山口弁護士は、申し入れに対する回答期限は設けないとした一方、新田知事へこんな呼びかけも…。
全国霊感商法対策弁護士連絡会
山口 広弁護士:
「岸田首相も被害者にお会いになりました。新田知事もですね、できれば被害者とお会いいただいてお話を聞いていただく機会を持っていただければありがたいと思う次第です」