富山県水産研究所が富山湾のベニズワイガニについて今年2月に調査を行ったところ、個体数が激減していたことがわかりました。例年であれば平均31.3匹がかごに入りますが、今年はわずか5.6匹と2割以下…。県水産研究所は「原因は特定できていないが、能登半島地震による“海底土砂崩れ”によって、カニが死んだ可能性などが考えられる」としています。
富山県水産研究所は2011年から毎年、富山湾中央部び位置する石川県能登町の沖合にカニかごを設置し、ベニズワイガニの個体数の調査を行っています。
今年は地震から約1か月後の2月2日にかごを設置し、5日後の2月7日に引き上げました。その結果、オスのベニズワイガニは、ひとかご当たりわずか5.6匹で、例年の平均31.1匹の2割以下と大幅に減少していることがわりました。

なぜ激減したのかについて県水産研究所の研究員に聞いてみると…。
研究員:「地震による海底土砂崩れによって、カニが死んだ可能性や、海底堆積物のかく乱により、環境が変化してカニが別の場所に移動した可能性などが考えられるが、原因は特定できていない」
記者:「今後も続きそうですか?」
研究員:「まだちょっと “様子見” という感じはあるのですけど…2月に入って少しずつ操業を再開された漁業者さんも増えてきましたので、2月の漁獲量をみて判断することになるかと思います」
記者:「たまたまそこにいなかっただけかもしれない?」
研究員:「そうですね」
また、県水産研究所では、地震の影響を確認するなどの目的で、震源から比較的離れた富山湾の奥に位置する魚津市の沖合でも調査を行いました。

この地点で調査を行うのは今回が初めてです。過去に調査を行っていないため、通常の調査に使う小さなカニも捕獲できる「目合い小さなカゴ」とは別に、漁師がいつも使っている大きなカニを捕獲するための「目合いの大きな漁業用のカゴ」を設置して、過去の漁業データと比較することにしました。
その結果、魚津市の沖合では漁業用のカゴから、オスのベニズワイガニが、ひとかご当たり6.1匹あがりました。これは同じ海域で漁を行う漁業者が毎年捕獲していた数と同程度でした。そのため県水産研究所では、地震の震源から比較的離れた「魚津市の沖合では地震による影響は少なかった」と考えられるということです。
研究員:「2つの地点で調査を実施したんですけど、この結果が富山湾の地形が複雑で、今回の調査結果が湾内全体の状況を表しているかはちょっとわからない。今後も地震による漁業への影響を注視していく必要があるのではないかと考えています」










