転出超過の一方、外国人は「転入超過」

福島県で転入が転出を上回ったのは1995年が最後で、「転出超過」はそれ以降ずっと続いています。

こうした中で、去年は、前の年よりも150人あまり転出の幅が縮小したという点に、注目したいと思います。背景の1つにあるのが、外国人の転入増加です。

福島県は、全体で見ると6579人の転出超過でしたが、外国人の移動に限れば、347人の転入超過となっています。

では、なぜ外国人が県内に転入しているのか。福島労働局のデータを見ると、去年10月末現在、県内の外国人労働者は1万1987人と、初めて1万人を超え、過去最多となりました。福島労働局では、新型コロナによる入国制限が緩和されたことや人手不足が要因だと分析しています。

一方で、県内の日本人の移動は、およそ7000人の転出超過となりました。日本人に限れば、全体として都市部への流出は続いていることになります。

人口流出を防ぐ対策は簡単ではありませんが、これからは、様々な背景を持つ人が住みやすい社会になることがより求められるのではないでしょうか。