福島第一原発の廃炉に向けて、今年度中に計画されていた2号機の「燃料デブリ」の試験的な取り出しについて、東京電力は、今年度中の開始は困難として延期する方針を固めたことがわかりました。
第一原発の1号機から3号機では、原発事故で溶け落ちた核燃料「燃料デブリ」がおよそ880トンあるとされ、2号機では今年3月末までにロボットアームを投入し、試験的な取り出しを始める計画でした。
しかし、ロボットアームを投入する入口部分を覆っている堆積物の除去が予定通り進んでいないことなどから「今年度中の取り出し開始は困難」として、東京電力は、今年度中の取り出し開始を延期する方針を固めたということです。
関係者によりますと、今後はロボットアームではなく「テレスコ式」と呼ばれる釣り竿型の装置を使い、今年10月ごろまでの作業開始を目指すことにしています。
燃料デブリの試験的な取り出しは、当初2021年に始める計画でしたが、これまでに2回延期され、今回が3回目の延期です。










