福島県相馬市の松川浦にある湿地を埋め立てる計画があり、環境への影響を心配する声が広がっています。相馬市議会は20日、湿地の埋め立てに反対する決議を全会一致で可決しました。
植野天斗記者「松川浦は地域にとってかけがえのない財産です。しかし今、その隣にあるを湿地めぐって、ある問題が起きています。」
相馬市の県立松川浦自然公園の一角にある野崎湿地。

福島県外の企業が所有者から土地を購入し、首都圏で出た土砂を運び、湿地を埋め立てる計画が進められています。計画は、県から許可が出ていますが、地域からは、土砂の流出を懸念する声があり、特産の青のりなどへ影響への心配が広がっています。

こうした中、周辺の住民が、市議会に埋め立てに反対を求める請願を出しました。
細田地区会・志賀文明副会長「反対だということをここに宣言し、議会においても反対決議と市有行政財産などの不許可を強く要望する。」
市の担当者からも、運び込まれた土砂が生態系や景観に影響を及ぼしかねないといった意見が。住民の請願は全会一致で採択され、さらに・・・。
議長「議案第102号については原案の通り決議にご異議ありませんか?」
「異議なし」
市議会として埋め立てに反対する決議も全会一致で可決されました。

地域住民「(決議は)当然。(埋め立ての)許認可権が県にあるといっても、市の主体的な気持ち(反対意見)を出すべきだと思う。」
民間の開発をめぐって、市議会が反対決議を出す異例の展開を迎えています。










