
それでも再び向き合おうと決意したのは16歳のときでした。
秋元菜々美さん「一番大きかったのは(帰還困難区域となった自宅への)一時帰宅。3年間ずっと話さないとか思い出さないと本当に(町が)実在していたのかと思ったが、本当に存在していたことがうれしかった」
その一方で……。
秋元菜々美さん「なんで3年間も考えないようにしてきたのか、帰ってこられなかったのか、町の行方を見続けられなかった。後ろめたさではないが……」
さらには高校時代に所属した演劇部でふるさとの記憶が薄れていることを感じたことも大きなきっかけだったといいます。

秋元菜々美さん「テーマが『忘れること』だった。いま震災から11年目だから忘れているなと思うけど、当時は(震災から)3年目だったから『忘れること』というのは結構衝撃だった」