「家にあるもので意外と作れるじゃん」
一般的な避難所は、自宅からの食料・物資の持ち込みを前提としているため、粉ミルクなどが、備蓄されているとは、限りません。防災支援に詳しい福島大学の天野教授は「子どもがいる家庭の避難」についてこう話します。
福島大学人間発達文化学類・天野和彦特任教授「自宅がある程度安全が確保されていれば、プライバシーも守られてストレスも減るということから、在宅避難が適当な場合があると思う」

台風19号の際、池田さんは自宅での避難を選びました。避難所ではなく、自宅で過ごしたことで、子どものストレスがやわらいだと感じています。
池田さん「当時近くのお友達も一緒に避難していたので、お友達と特別な夜を過ごしているくらいの感覚でいられたと思う。自宅で過ごせたのは良かったかなと思っている」
その後、3か月にわたり、2階での避難生活が続きました。その間、様々な知恵と工夫で乗り越えたといいます。
池田さん「(鍋で)ご飯をポリ袋で炊いて、みそ汁を作ってみて、家にあるもので意外と非常食って作れるじゃんと。お鍋一つでも思ったんですよね」
トイレが使えなかった際には、こんな工夫も。
池田さん「下の子がまさにトイレトレーニング中で、ゴミ箱に子ども用の補助便座をのせてそこに座ってやってもらう形にした」

こうした体験を池田さんは「ママカラ防災」で母親たちに伝えています。