処理水の放出が始まるなか、「フレンチの巨匠」が福島の食の魅力を発信です。フランス料理の有名シェフが、福島県いわき市で水揚げが増えている「イセエビ」を試食し、高く評価しました。

大きくて立派な姿。高級食材として重宝される「イセエビ」。いわき市でここ数年水揚げが増えていて、フレンチの新たな食材として注目を集めています。

27日は、福島の食や酒の魅力を発信する取り組みの一環で、フレンチの巨匠として知られる大阪のオーナーシェフ吉野建(たてる)さんと、タレントで酒の専門家吉川亜樹さんが、いわき市の「いわき・ら・ら・ミュウ」を訪れ、地元で水揚げされた生きの良いイセエビなどを視察しました。

2人はこのあと、小名浜魚市場の食堂を訪れ、「イセエビ」の刺身を試食しました。

フレンチの巨匠・吉野建シェフ「獲れたてなのでおいしいですね」
吉川亜樹さん「この食べ方(刺身)は日本酒がほしくなりますね)

処理水の放出で「風評」が懸念される中、吉野シェフはいわきのイセエビをフランス料理で生かせる可能性を大きく感じています。

吉野建シェフ「高級食材でしょう。料理人がどういうことでお客さんに提案するかがポイントで、それができれば近隣の県外からでも、これを目当てに食べに来る人はいると思います。可能性は大きいです」

一行はこのあと、会津の日本酒の蔵元などを訪ね、この秋に東京と大阪で開かれる県産の食材や酒を使ったイベントで、福島の食と酒の魅力を発信していくことにしています。

シェフの吉野さんは「秋のイベントでは福島の食の安全性をPRしながら、おいしい食材を料理して提供していきたい」と話していました。