福島県大熊町に12年ぶりに再開した学校「学び舎ゆめの森」で校舎の落成式が行われ、子どもたちが未来に向けて一歩を踏み出す「演劇」を披露しました。
子ども「やまびこさーん、まねっこさん。」
舞台となったのは、義務教育学校が入る大熊町の教育施設「学び舎ゆめの森」。12年ぶりに町内に戻ってきた学校で、21日に落成式が行われ、子どもたちが土屋復興大臣や盛山文科大臣、大熊町の吉田町長を前に、演劇を披露しました。
子ども「みんなと一緒がいいな!」
テーマは「みんなと一緒が楽しい」。子どもたちは、演劇で大人たちを巻き込みながら式を進めていきます。
子ども「ボートを集めるぞー」
子どもたちは、学校の椅子や備品を集めて船を作り、それぞれの明日を探して出港。最後は、子どもたちや教員が校歌を合唱しました。
9年生(中学3年生)「終わってみんな泣いていて、うまくいったのがうれしいと泣いていて、私も泣きたくなった」
保護者「人が大勢いたが堂々と演技をしていてすごかった。見ていてとても感動した」
学び舎ゆめの森・増子啓信副校長「子どもたちと教員たちが毎日毎日作り上げていく過程を見ていたので、きょうの姿を見て本当にうるっときました」
12年ぶりに町内で再開し、新たに出港した「学び舎」。子どもたちは、「みんなと一緒に」それぞれの未来を見つけます。
現在、大熊町に暮らす住民は、震災前の1割ほどで、こうした子どもたちの姿が、町の復興に向けた希望の光となりそうです。