エアレースパイロットの室屋義秀さんが次の世代のパイロットを発掘して育てる日本初のプログラムが始まっています。【①からつづく】
今回の選考会に集まった候補生は、18人です。実は4月に行われた選考会では32人の候補生全員が通過したんですが、体力テストの最低ラインに達しないなどの理由でその後14人が辞退。残った18人が、今回の選考会に臨みました。本気がぶつかる選考会=キャンプに密着しました。
懸垂、腹筋、腕立て伏せ…18人が本気で競う
福島市で行われた選考会。およそ40日ぶりに、訓練生が全国から集まりました。

はるばる岡山県から参加した人もいます。
岡山から参加した横川明昌さん(22)「(順位は)多分6番目なんじゃないかな。あと5番上げるだけなので、がんばります」

座る席は、毎回成績順と決まっています。成績の良い人が一番前。
前回のキャンプで一番だったのは、現役のプロ競輪選手・冨尾享平さん(37)です。

室屋義秀選手が次世代のパイロットを育てるために始めたレースパイロットプログラム。
室屋さん「おはようございます。なんか気合入ってる。怖いね、大丈夫ですか。」

今回のキャンプは2日間にわたって行われ、体力テストのほかに英会話などコミュニケーション能力をみるテストも行い、総合点で順位が決まります。
室屋さん「今回のキャンプ2の体力テストはキャンプ1と全く同じ内容を行います。40日間トレーニングすると結構変わりますから、普段運動していない人は全然数値が変わってくるはずなので、どれくらいトレーニングして成長があるかを見たい」

福島県からただひとり参加している宮田翔さん(32)。腕立て伏せの回数が、前回より大幅にアップしました。

宮田さん「パパ絶対免許とってくるんだよと娘から言われて、妻からもがんばってくるんだよと。私の中では心強い声援です」
室屋さん「こういう生活が5年間はトレーニングだから当然として、その後参戦中ずっと続くので、それが40日できなかったらその時点でアウト。キャンプ2は最低ラインはすでに発表してあるので、そこをクリアできないとその時点で脱落」

成績1位の冨尾さん。腕立て伏せの最低ラインは、2分間の制限時間内に40回以上。
Q.何回できましたか?
冨尾さん「86回です」

最低ラインを軽々と超える、86回の記録を出しました。