記録的な豪雨から12日、国の防災担当大臣が、被害が集中した福島県いわき市の現場を視察しました。松村防災担当大臣は「被災した皆さんが元の生活に戻れるよう全力で取り組む」と話し、国として支援する考えを示しました。

長さ80メートルにわたって堤防が決壊してはん濫した川に、応急工事の大きな土のうがうず高く積まれています。
9月8日の記録的な豪雨で堤防が決壊したいわき市の藤原川を視察したのは、先日の内閣改造で初入閣した松村祥史防災担当大臣です。
松村大臣は、川の工事を担当している県や市の担当者から、2か所で堤防が決壊して高さ4メートルほどの堤防が最大80メートルにわたって崩れ、応急工事を急いでいる状況について説明を受けました。
また、松村大臣は被害が集中した内郷地区にある宮小学校なども訪れました。ここでは、いわき市の内田市長から19日に近くの中学校の教室を借りて授業を再開したものの、設備の被害が大きく、多くの費用が必要で学校の再開までには1か月以上かかる見通しなどが説明されました。

視察を終えた松村大臣は。
松村防災担当大臣「きょういただいたお話をもとに、政府一丸となって被災者の皆様方が一日も早く元の生活に戻れるよう全力でと取り組んで参りたい」
しかし、激甚災害の指定については今後、自治体が精査した内容で判断することになると説明するのにとどまりました。
また、いわき市の内田市長は、19日の雨で再び水があふれる被害が出たことについて、国の支援を受け対策を急ぐ考えを示しました。
いわき市・内田市長「台風13号で泥が排水溝に溜まってきのうこれで溢れてしまったところもあるので、あらためてそこは早急に改善して、雨が来てもきのうのようなことにならないようしっかり迅速に対応していきたい」
いわき市では被災した人たちの一時的な避難先として公営住宅74戸をおよそ3か月間、無償で貸し出すことになり、20日から26日まで市役所の施設で希望を受け付けています。入居は抽選で決まり、10月上旬からの入居を目指しています。