福島大学などの研究グループは、放射性物質のトリチウムが魚などの海産物に蓄積しないとする研究結果を発表しました。

福島大学の高田兵衛准教授などの研究グループは、青森県の日本原燃再処理工場が海にトリチウムを放出した2006年の前後、2003年度から2012年度にかけて、青森と岩手の沖合いでトリチウムが魚などの海産物に蓄積されるのか調べました。ヒラメやミズダコなど9種類の海産物を調べた結果、トリチウム濃度は海水と差がなく蓄積は確認されなかったと結論付けています。

福島大学環境放射能研究所・高田兵衛准教授「海水と自分の体の中の濃度が一緒だと、これは蓄積をしないということの大きな指標になっていく」

福島大学では、2021年から福島県沖で同じような調査を進めていて、処理水放出後の動きを評価するうえで重要な情報になるとしています。