福島空港と台湾を結ぶ定期路線が来年3月から就航する見通しになり、福島空港の国際定期路線が震災以来、13年ぶりに復活することになります。

福島空港で内堀知事と定期便の運航について覚書をかわしたのは、台湾の航空会社「タイガーエア台湾」と台湾の旅行代理店「グロリアツアー」です。

タイガーエア台湾は、感染症対策の緩和で需要が見込まれるため、来年3月末から福島空港と台北を結ぶ定期路線を就航させる予定です。また、定期便の前に来年1月16日からチャーター便を定期的に運行します。

福島空港は韓国・ソウルと中国・上海を結ぶ定期路線がありましたが、震災で休止。4年前には、台湾を結ぶチャーター便があわせて128便運航しましたが、当時の航空会社が撤退したため、県などが復活を働きかけていました。

内堀知事「福島県の観光業を力強く後押しし、復興を大きく前進させるものと期待」

台湾が福島に期待する理由のひとつが、冬のレジャーでした。

タイガーエア台湾陳漢銘CEО「スキー場は年間6か月使えると聞いた。それは、非常に大きな強み」

福島空港の国際定期路線は13年ぶり。また、台湾との定期路線は初めて。海外からの観光客の増加に大きな期待が寄せられています。

【スタジオ解説】

ここからは、福島空港国際便の搭乗者数の推移をみていきます。かつてはソウル便と上海便の2つの国際定期便があり、震災前はおよそ6万2000人が利用していました。

しかし、震災・原発事故で定期便は運休、国際線はチャーター便のみで利用者は2000人を下回るなど大きく激減しました。そこから少しずつ回復傾向にありましたが、コロナ禍に入りチャーター便もゼロとなりました。

福島空港 国際線の搭乗者数


ただ、去年からベトナムのチャーターが再開しています。そして、注目していただきたいのがこちら「台湾便の利用者数」です。

日本に比較的近く、リーズナブルに旅行できるということもあり、震災以降、新型コロナが流行するまで増加傾向で、2019年度は1万3546人利用しました。

県によりますと、只見線での写真撮影や喜多方ラーメンなど、福島ならではの自然・文化が人気だったそうで、今回の協定を機に「福島と周辺地域の観光復興に期待したい」としています。

県は国際定期便の復活に期待


震災以降初の国際定期便の運航が始まれば、福島の魅力を世界に発信できるチャンスが広がります。今後の空の玄関口に期待です。