福島第一原発の処理水の処分方法や廃炉について話し合う福島円卓会議が開かれ、「今年の夏の海洋放出は凍結すべき」などとする緊急提言が21日、まとめられました。

「福島円卓会議」は、福島大学の元学長など学識経験者8人が呼びかけ人となり、処理水の処分方法や廃炉について市民の意見も反映させようと立ち上げられました。

21日の会議では、これまで市民から出された意見などをもとに、政府と東京電力に対する緊急提言がまとめられました。

その主な内容は、「今年の夏の海洋放出は凍結すべき」。また「海洋放出は具体的な運用計画がまだなく、必要な規制への対応の姿勢も欠けている」など5項目です。

福島円卓会議・中井勝己さん「この緊急アピール文に込めた想いはまさに福島県民の思いであり、この文章を何らかの形で広く県民に公表して知らせていく方向で引き続き努力していきたい」

▼処理水 福島の葛藤
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