6月4日、福島県福島市で行われた陸上の記録会。
男子3千メートルで9年ぶりに県中学記録が更新されました。

場内放送「県中学新記録を樹立した模様です8分24秒81全国大会でも優勝できる好記録です」

鏡石中3年 増子陽太選手「全中で戦ったり日本新記録を出すためにはまだまだなのでここで浮かれることなくしっかりと土台を作り頑張りたい」

記録会の3日前、福島県鏡石町で汗を流す1人のランナーがいました。

鏡石中3年の増子陽太(ましこようた)選手。

先月行われた岩瀬地区中学陸上の3千メートルで8分31秒の大会記録で優勝し、非公認ながら県中学記録を更新した逸材です。

増子陽太選手「長い距離で走るのが得意で周りよりも粘りある走りができるのが長所」

インタビューに答える増子選手


ふくしま駅伝鏡石町チームの佐藤靖弘(やすひろ)監督も、増子選手の走りに太鼓判を押します。
ふくしま駅伝鏡石町チーム 佐藤靖弘監督「中学生では珍しくタイムの落ち幅が少ない選手なのでコンスタントに一定のペースで走れるのが強み」

足が地面に着く時の「柔らかさ」と「後半の粘り強さ」が特徴の増子選手。普段の優しい笑顔の印象とは対照的に、試合では、果敢にレースを引っ張るのが増子選手の持ち味です。

佐藤靖弘監督「(普段は)内に秘めたものがある感じだが走りは積極的に常に自分のペースで試合でもトップを引いて試合を作るタイプ」

佐藤監督


そんな増子選手には、もう一つの強みが…それは、身近にいる社会人ランナーの存在です。
増子陽太選手「速い人と競えるというのは自分の力以外に気持ちとかも鍛えられるので全国に向けていい刺激になっている」

ともに練習を行う石井智大(ちひろ)さんは、大学時代、箱根駅伝を目指していた社会人ランナーです。

かがみいしスポーツクラブ 石井智大さん「(増子選手は)規格外という一言に尽きる普段の練習の姿勢を見ていても陸上に対する意識のところからほかの中学生とは違う雰囲気」

一時期、陸上から遠ざかっていた石井さんですが、地元からの誘いを受けて生まれ育った鏡石町で競技を再開しました。

この日行われたのは、3日後に控えた記録会を想定した練習です。

400メートルを間隔をあけて10本走るインターバルトレーニングで、タイム設定は、大学生並みのハイレベル。

石井さん「後半動きやすいように動けばいいから」
増子選手「今3本終わり?」
石井さん「あと2本は今のイメージでいい」

石井さんから途中声をかけられながら、練習をこなしました。

練習を行う石井さんと増子選手


石井さん「いいね思ったよりいいんじゃないもっと一杯一杯になるかと思っていた俺も含めて」
増子選手「案外行けました」

記録会での目標は、日本を代表するトップランナーで郡山市出身の遠藤日向(ひゅうが)選手が9年前にマークした県中学記録・8分31秒26の更新です。

本番では、石井さんのペースメイクのもと記録更新を目指します。

増子陽太選手「智大コーチは陸上ですごく支えられているし智大コーチに影響されて今の僕がいるみたいなものなのでしっかりと結果で恩返ししたい」

迎えた本番。

中盤までは、目標のタイム設定どおりに石井さんがレースを引っ張り、増子選手をアシストします。

ラスト1000メートルを切り増子選手が仕掛けます。
場内放送「この後残り2周ペースが上がると8分30秒を切る記録が期待されます」

力走する増子選手


ラスト1週を前に他の選手を完全に引き離し、あとは記録との勝負です。
伸びやかな走りでゴールラインを駆け抜けた増子選手。タイムは、8分24秒81!

県中学記録を6秒以上も更新し、日本中学歴代でも10位に入る好記録を出しました!


増子陽太選手「智大コーチの引っ張りもあり切り替える走りができて自分でも良かったレース」

石井智大さん「またこうして陸上の世界に戻してくれた子たちなのでその子たちに恩返しする気持ちでサポートを全力でしていきたい」

大記録を打ち立てた増子選手。今年8月に福島市で開かれる全国中学陸上でさらなる高みを目指します。

増子陽太選手「全国で優勝して全国の3千メートルの中学記録を抜きます」

増子選手は今後、地元開催となる8月の全国中学陸上での優勝と、8分17秒84の日本中学記録の更新を目標に練習に励んでいくということです。