ベニザケの陸上養殖、なぜ可能?

どうしてベニザケの陸上養殖が可能なのでしょうか?世界初となるベニザケ養殖の事業化には、2つのポイントがあります。

まず1つ目が、ICTを活用した「スマート陸上養殖」ということです。水槽の中には水質センサー、上にはカメラがついていて、リアルタイムの状況を確認できます。このデータをもとに岡山理科大学が専門家としてチャットなどを活用し、遠隔で指導して、より成長を促せる飼育を行えます。

2つ目のポイントが「人工海水」です。岡山理科大学が16年かけて開発した人工海水「好適環境水」を使っています。この人工海水はナトリウム、カリウム、カルシウムなど魚に必要な成分に絞り込んいるので、成長が早く、病気になりにくいというメリットがあるんです。

通常、天然だと稚魚から1.2キロになるのに4~5年かかるところ、この事業ではたった1年半で大型化に成功しました。いちいは今後、廃校などを活用して養殖の規模を拡大していきたいとしています。