夏ごろに計画される福島第一原発の処理水の海洋放出について、18日、国などと意見交換した相馬双葉漁協は、改めて反対の姿勢を示したうえで「孫の代まで漁業ができる海を守ってほしい」と訴えました。
相馬双葉漁業協同組合・今野智光組合長「地元漁業関係者として。ALPS処理水の海洋放出について賛成することはできません」
冒頭、相馬双葉漁協の今野智光組合長は、処理水の海洋放出について改めて反対の立場を示しました。
18日、福島県相馬市で行われた意見交換会には、国や東電、そして組合員およそ200人が出席しました。福島第一原発の処理水の海洋放出が夏ごろと迫るなか、国と東電は「廃炉と復興の両立が国の最重要課題だ」と説明しました。
相双漁協の去年の水揚げ額は31億円と、震災前のおよそ半分に回復。復興の道半ばでの海洋放出について、地元の漁業関係者からは、「これからの復興を支える若い後継者が安心して漁ができる海を守ってほしい」といった声が上がりました。
相馬双葉漁業協同組合・今野智光組合長「子々孫々まで漁業ができる環境づくりをしてもらいたいということが自分の目標」
「夏ごろ」という放出時期が刻一刻と迫るなか、国と東電は、今後も地元漁業関係者との理解の醸成を図っていきたいとしています。