東日本大震災と福島第一原発事故からの復興へ。福島県浪江町に、国内最先端の畜産施設が誕生しました。
浪江町の沿岸部・棚塩地区に完成し、9日に落成式が行われたのは「シャインコースト・ファーム」です。東京ドーム5個分ほどの広大な敷地に作られたこの施設。乳牛などおよそ2300頭を管理し、県内で1年間で生産される生乳の2割ほどに相当する1万3000トンを生産します。
こちらで進められるのは「循環型農業」。町内の農地で作った飼料を使う一方で、牧場で出た糞尿から作った堆肥を農地に供給します。施設が目指すのは震災と原発事故で失われた酪農の再生です。
浪江町には震災前、畜産農家は95軒ありました。しかし、原発事故の後は、わずか1軒に減りました。
施設を運営するシャインコースト 紺野宏社長「浪江町以北は震災前から酪農の一大拠点だった。大規模な施設を作ったおかげで、もしかしたら回復できるのではないかと期待している」
循環型農業を進めることで、休耕した農地の回復や営農再開が期待されています。
シャインコースト 紺野宏社長「新たな農家が出てきたときに堆肥や液肥があると提案もできる。田んぼを作った時の受け皿にもなる」
大きな特徴の1つが、ロボットです。搾乳のほか、ふん尿の回収などにもロボットを導入し、作業を自動化します。
輝く存在であり続けてほしいという願いを込めた「シャインコーストファーム」。施設は10日から稼働し、11日から出荷が始まります。
【スタジオ解説】
シャインコースト・ファームは生産過程で必要な作業をロボットが担います。いろいろなロボットが活躍するそうなんですが、1つ目は、搾乳ですね。酪農家自ら搾るるのではなく、ロータリー型のロボットが牛に付けられたタグを識別して乳の位置を見つけ、生乳を搾るそうです。
2つ目は、牛のふん尿を回収するロボットです。常に衛生面で清潔な環境を保てるだけでなく、牛がふん尿に足を滑らせてケガをするリスクが減る効果も期待されます。
3つ目はエサを牛の近くに寄せるロボットです。牛はエサを食べる際に遠くにまで散らかすので寄せる必要があります。そして、牛は常に近くにエサがないと、ストレスを抱えるそうなんです。そして、ストレスは生乳の質にも影響するそうです。
酪農家の負担も軽減されるので、牛にも人にもメリットが大きいロボットの導入で、こうした点も注目を集めていきそうです。










