男子400メートルハードルで東京オリンピックに出場した、東邦銀行陸上競技部の山内大夢(ひろむ)選手。
今年は、右足のけがに悩まされましたが、亡き恩師との約束を原動力に、けがからの再起を図ります。

福島県会津若松市出身の山内大夢選手。

専門は、高さおよそ90センチ、腰ほどのハードルを跳び越えて走る400メートルハードルです。


東邦銀行陸上競技部・山内大夢選手「ただ1周走るわけではなくて、400mのなかに10台ハードルがあることで、ほかの競技にはない戦略を立てられたり、戦術的な種目だと思っている」


去年の東京オリンピック。

会津若松市出身の山内選手は、当時、大学4年生ながら日本人唯一の準決勝進出を果たしました。

東京五輪時の山内選手「準決勝に残れたことは素直にうれしいが、この経験を糧にして、しっかりファイナル(決勝)で勝負できるような選手になりたい」


今年4月には、東邦銀行・陸上競技部に入部。

午前中は銀行員、午後からはアスリートと、2足のわらじで競技に励んでいます。


山内選手「(仕事も競技も)一つのことを失敗すると結果につながってしまう。そういった部分は意識して取り組んでいる」


瞬発力と持久力の両方を要求される400メートルハードル。

指導する吉田真希子監督は、山内選手の強みをこう評します。


東邦銀行陸上競技部・吉田真希子監督「山内選手の強みはレースをうまくコントロールする力。彼は非常に自分の持ち味を理解していて、今持っているエネルギーでどのようなレースをすれば今の力を出し切れるかということを分かっている」


そんな山内選手ですが、今年は我慢の年となりました。

山内選手「(今シーズンは)6月までけがを引きずってしまい、シーズンインが日本選手権になった。日本選手権も予選落ちで、去年と比べて苦しいシーズンだった」