東京電力福島第一原発事故で、いまも避難区域が残る福島県双葉町で、住民の帰還に向けて、帰還困難区域内の「特定帰還居住区域」で住宅周辺では初めてとなる立ち入り規制の緩和が行われました。
午前9時。合図とともに、双葉町の「下長塚」など3つの行政区にあるゲートが解放され、立ち入り規制が緩和されました。
小枝佳祐記者「規制緩和後はこのように通行証が無くても、自由に立ち入ることができるようになりました」
今回規制が緩和される町の「特定帰還居住区域」では、希望する住民が帰還できるよう除染が進められていて、区域内ではおよそ60世帯が対象となっています。
住宅周辺の規制緩和は今回が初めてで、午前中から住民が自宅の様子を見に訪れていました。
下長塚行政区 福田猛雄区長「まだしっくりこないですよ。初めて入ったので。なんか入っちゃ悪い所に入ったような感じですね」
下長塚地区の福田猛雄区長は、新しい自宅を建てるため古い建物の解体工事を始めました。
下長塚行政区 福田猛雄区長「最初の頃はね、残そうかなって思いましたけど。中に野生動物が入っちゃって、うちの中がガラガラになっちゃったって、逆に言えばそういうのをみたくなかったというか、早く解体してもらいたいね」
町は今回緩和された区域について、来年度の避難指示解除を目指していて、福田さんはその日まで、帰還に向けた準備を進めていきたいと話します。
下長塚行政区 福田猛雄区長「一日千秋といったらあれですけど、早く1年経たないかなと思っていますね」










