娘が浪人してからは自分の部屋だと寝過ごしてしまうという理由で、娘は私の部屋で一緒に寝ていました。娘は毎日勉強で疲れ果てていてすぐに寝てしまいました。娘の寝顔を見ながら、受験が終わるまであと少しの辛抱、がんばれ、と私は陰ながら応援していました。親子ですから口けんかをすることもありましたが、娘の受験が終わったら落ち着いてもっと色々話をしたいと思っていました。娘もそう思っていたと思います。娘と私達家族の未来は全て池田被告に奪われました。

1月22日から私達家族の時間は止まったままです。娘が過ごした部屋などはあの日のまま手をつけられずにいます。机の上には共通テスト、歯学部の教科書、将来の夢をつづったノートが置かれたまま。ノートには「自分が小さい頃から歯の矯正を始めていたから、歯医者になって周りにも歯の矯正をしてあげたい」などと将来の夢が書かれていました。やっと将来の夢が叶う時に、今頃は歯科大学の大学生で楽しく毎日を過ごしていたと思います。何を見ても何をしても娘が生きていたらと考えてしまいます。娘が自分より早く死んでしまうなんてあり得ません。自分が替わってあげたいと思います。