福島県南相馬市の企業が開発した飛行艇型のドローンが、世界で初めて深海底の観測に成功しました。

この技術を使うと、センチメートル単位で正確に海底の動きを観測できることから、地震防災への活用も期待されています。

25日から始まった、ロボット・航空宇宙フェスタ。
会場では、139の企業や団体がロボットや航空宇宙分野の最先端の技術を紹介しています。

その中でも注目を集めていたのは、翼のある「飛行艇型ドローン」です。飛行機のようなこのドローンは、水に浮くことができるため海や湖などを滑走路代わりに使えるメリットがあります。

飛行艇型ドローンは南相馬市の企業が開発したもので、水の上で離着水できるメリットを生かして世界で初めてドローンによる深海底の観測に成功しました。

11月上旬、小型の通信機を積んで相模湾の沖に着水し、海上と水深1300メートルの海底に設置された観測点との通信に成功。船を使って大掛かりに行われているこれまでの方法に比べ、コストが安く済むほか、機動性に優れ精度も高いということです。

この技術を使うと、海底のプレートの動きがセンチメートルオーダーで分かる大規模な地震が起きる時の災害リスク低減につなげたい

スペース社によると、今後水深5000メートル程度まで観測が可能になる見通しだということです。

「ロボット・航空宇宙フェスタ」では、26日は宇宙飛行士野口聡一さんのトークショーが予定されています。