福島市のいじめ問題で被害者側と福島市側の和解が成立です。この問題は、2018年から2020年にかけ、福島市の小学校で当時の男子児童が同じクラスの児童からいじめを受けていたものです。

市の教育委員会は当初「重大事態」にはあたらないとして、第三者委員会の設置を拒んできましたが、2020年10月に一転して委員会を設置し調査を進めてきました。

第三者委員会は今年1月、「いじめによって児童が不登校になった」などとして法律で定める「重大事態にあたる」とする最終報告書をまとめました。

被害者側は、最終報告書やその後の市の対応に納得できない部分があるとしていましたが、当時の男子児童の今後の進路を考慮して、早期に解決が可能なADR=裁判外紛争解決手続きを申し立て、当時の担任教師や加害生徒などからの謝罪などを求めました。

結果、慰謝料180万円の支払いや、市長と市の教育長の謝罪、当時の教員や教育委員会の処分について対応することを条件に和解が成立。

22日の会見では、当時の男子児童が現在の心境を口にしました。

男子児童(当時)「担任の先生であったり関わった人たちにも本当は謝ってほしいのが正直な気持ち」

母親「子どもを守るのではなく組織を守るというところが、本当に全国のいじめ問題の被害者家族が訴えていることを改めて実感した。」

父親「今後(福島市の)あり方を見ていくしかない。あとは子どものケアの方に親としては一段落ついたのでしていきたい」