食品の値上げは、11月も続いています。牛乳や菓子など、833品目の食料品が11月1日から値上げです。

特に目立つのが乳製品で、明治は牛乳やヨーグルトなど115品目を、森永乳業は105品目を、雪印メグミルクは73品目を値上げしました。


日常的に購入することも多い乳製品の値上げは、消費者や生産者に影響を与えています。現状を取材しました。

訪れたのは、福島県内でスーパーを展開する「いちい」です。

松井綾乃アナウンサー「こちらでは常時80種類ほどの牛乳を取り揃えているということです。その牛乳が、値上げです。」

いちい鳥川店・高橋邦明さん「牛乳はよく売れている商品でもあるので、ちょっと厳しいなというのはありますね」


牛乳の値上げにはロシアのウクライナへの侵攻や急激な円安で、乳牛の餌となる飼料が高騰し、原料の生乳の取引価格が引き上げられたことなどが影響しています。

これに伴い、ヨーグルトも値上げです。

お客さん「ヨーグルトはうちでも主人が食べているから、少しでも財布に優しいものを選んで買っています」
お客さん「小さい子どもがいるので成長する分のあげるものは削れない。必要経費だと思っているので」


悲鳴をあげているのは、消費者だけではありません。

30年ほど前から営業している伊達市の老舗アイスクリーム専門店「まきばのジャージー」です。

今年8月に、10円から20円ほど商品の値上げをしました。

こちらでは店の近くの牧場でジャージー牛17頭を飼育していて、飼育からソフトクリームの製造、販売まで一貫して行っています。


牛のエサとなる飼料は、春頃と比べて3割ほど高くなったといいます。

まきばのジャージー・片平雄作代表「先月になって酪農家を辞めた方もいたので、飼料高くて負担かかっていますからね」

牛のエサは節約できるものではないため、商品の価格を上げるほか方法はないといいます。


まきばのジャージー・片平代表「今年の春くらいの水準まで戻ってくれたらだいぶ楽だと思いますけどね。当分期待できないと思いますけど」

帝国データバンクによりますと、11月の値上げが833品目なのに対し、12月1日の値上げは145品目と少し落ち着きを見せそうだということです。とはいえ、値上げしたものの値段が下がるわけではないので家計に厳しい冬となりそうです。