除染土の再利用をめぐり、政府が公募したパブリックコメントの件数が、20万件以上寄せられていたことが、わかりました。反対意見が多くを占める一方で、同じ文言のコメントが9割以上を占めていたこともわかりました。

除染土の再利用をめぐり、環境省が公募していたパブリックコメントの結果が28日、公表されました。寄せられた意見は、20万7850件で、その多くが再利用に否定的な意見でした。パブリックコメントで、20万件を超えるのは異例です。

その一方で、句読点や改行なども含め一字一句一致した意見が、96%にあたる19万9000件あまりを占め、同一人物からの投稿もありました。これを1件とした場合、意見の数は8000件あまりに整理されるということです。

これについて、浅尾環境大臣は、次のように強調しました。

浅尾環境大臣「パブリックコメントの趣旨は意見の多寡ではなく、その内容に着目して行われるということであり、多くの意見をいただいたことは大変ありがたいことですが、その内容もしっかりと見ていかなければいけないということだろうというふうに思います」

また、28日、環境省は1キロあたり8000ベクレル以下の除染土を公共工事で、再利用することなどを省令で定めました。省令は4月1日から適用され、これで、全国で除染土を再利用するための制度面の条件が整うことになります。