仙台市は、夏の猛暑の影響などを受け、市立の小中学校で行っている水泳の授業について、学校のプールの利用をやめて、民間などの屋内プール施設に切り替える方針を固めました。

仙台市立の小中学校では、学校の屋外プールを利用して年間10時間程度水泳の授業を必修で行っています。
しかし近年は、夏場の猛暑で熱中症の危険があり授業ができなかったり、プールの管理業務が教職員の負担になっていたりと課題が指摘されていました。

こうした状況を受け、仙台市教育委員会は、今後、水泳の授業に学校のプールを利用せず、民間などの屋内のプール施設に切り替える方針を固め、「学校プールと水泳授業のあり方についての基本的な方針」の中間案にこの方針を明記しました。

各学校のプール施設の築年数や民間プール施設までの距離などを考慮し、優先順位をつけて複数年かけ実施する想定です。
学校のプールの築年数が浅い学校などについては、導入時期を遅らせるなど個別に検討します。

郡和子仙台市長:
「夏の猛暑酷暑ということもあって、現実問題、水泳の授業をそれぞれの学校で実施できないという状況をあったと聞いている」

市教委によりますと、2024年度、熱中症事故防止を理由に水泳の授業を中止したことがあるのは、182校中62校に上ります。
また134校でプールの築年数が31年以上となっています。

市教委は今後、10月30日から12月1日までパブリックコメントを実施した後、有識者らによる検討会議を経て、2026年1月にも基本的な方針を取りまとめる方針です。