原発事故で一時は避難も…
原発事故で一時、全村避難となった葛尾村は畜産が盛んな地域でした。丹伊田さんは、祖父の代からおよそ50年続く畜産農家です。

丹伊田さん「ここが元々ある牛舎で、もともと5棟あった。家族みんなが避難してそれによって取り壊した」
避難を余儀なくされても、代々続く畜産を辞めようとは思いませんでした。
丹伊田さん「ウシがいて生活が成り立っていたというのが小さい時からですし、それによってつながった人も大勢いますし、ウシがなければいまの人生はない」
震災前、村には110軒の畜産農家がいましたが、現在、その数は5分の1ほどの21軒。再開を後押ししようと、村は新しい生産施設を整備。丹伊田さんは、今年1月からこの場所でウシを育てています。

丹伊田さん「生まれたての子で、4~5日は経っている。この時期は余計(注意)ですね。気温もどんどん下がるので。子牛は弱りやすいので、日々気を付けなけらばいけない」
そんな丹伊田さんを支えるのは、妻・里早(りさ)さん(30)。自身も従業員としてウシたちと向き合っています。
妻・里早さん「(畜産は)守っていかなければいけない。プレッシャーではないが、責任感を一緒に持って、二人三脚で今後もやっていきたい」
丹伊田さん「不満や文句も言わずに付いて来てくれるので感謝ですね」
