生活環境整備進むも教育機関は再開せず

双葉町は4年前の2020年3月、原発事故から9年ぶりに町の北東部の避難指示が解除され、さらに2年前の22年8月、駅周辺の復興拠点の避難指示が解除されました。これまでに解除されたのは面積にして町全体の15%ほどです。

震災前7000人ほどだった人口は、3月1日現在、80世帯103人と震災前の1.5%ほどにとどまっています。

課題はやはり生活環境の整備で、郵便局のほかに診療所やコンビニエンスストアなどは再開しています。さらに震災後、復興産業拠点が整備され、これまでに18の企業が町で操業しています。このうち13の企業は新たに町に進出した企業です。

ただ、教育機関、小中学校はまだ再開していません。町に住む小中学生は全員となりの浪江町の小中学校に通っていて、町では町内での再開に向けて議論を進めています。復興に向けたさまざまな力が注がれつつ、生活環境の整備が少しずつ進んでいます。