東日本大震災の避難生活で起きた問題点

長引く避難生活によるさまざまな影響は、東日本大震災でも指摘されています。今後、仮設住宅へ移り住む負担や、災害関連死など長期の影響にも過去の経験を生かす必要があるということです。

東北大学災害科学国際研究所 栗山進一所長:
「仮設住宅へ移る時期に近づく。東日本大震災では仮設住宅でものすごくアレルギーが増えた。特に子ども。ストレスで体調が悪くなって生活習慣病になるというのが、今の時期は危険。ある一定の時間が経つと自殺の数が変動してくる」

東日本大震災で、沿岸部では一時は自殺率が下がったものの、行政などからの支援が終了しはじめたここ数年、自殺率が上がっているということです。救える命を守るために長期の支援が必要と訴えます。

東北大学災害科学国際研究所 栗山進一所長:
「災害関連死をここからはゼロにしていきたい。東日本大震災の時にはものすごく悔やまれる。年余にわたって災害関連死がいたというのは何とかできたはず。最低3年、間違いなく一生ついてまわるので、そこを手厚くやっていくことが重要」

栗山所長は避難所では知らない人たちが慣れない環境で生活しなければいけないため、避難している人同士でもしっかりコミュニケーションをとり、必要な支援を訴えていくことが重要だと話していました。