10月9日、JR仙台駅の東北新幹線の車内で薬品が漏れ6人がけがなどをした事故で、薬品は「濃い硫酸」との見方が出ています。濃い硫酸はわずかな量でも繊維を溶かすため、流水で長時間洗い流すなどの対応が必要です。

名古屋大学大学院の石原一彰教授が行った実験の動画。濃度10%から95%までの硫酸を木綿のタオルにたらしていきます。濃度70%までは大きな変化は見られません。しかし…。

濃度95%の硫酸をたらすとタオルは茶色に。繊維が溶け、穴があきました。

濃い硫酸をたらして1時間放置したタオルは、中心部が溶けて穴があき周囲は炭化して黒くなりました。

石原教授によりますと、濃度70%の硫酸でも数分で穴があき、10%でも長時間放置すれば穴があくと推察できるということです。

10月9日、仙台駅付近を走行中の東北新幹線で薬品がもれた事故。まだ薬品の特定には至っていませんが、5歳の男の子は尻付近に重いやけどを負ったことがわかっています。服を溶かし、やけどにつながった可能性があります。