今週の宮城県内のレギュラーガソリンの価格は1リットル170円で4週連続の値上がりとなりました。節約に努める運送会社からは「限界のところにきている」と厳しい現状を訴える声が聞かれます。

石油情報センターによりますと、10日時点の県内のレギュラーガソリンの平均小売価格は1リットル170円で、先週から1円高くなり4週連続で値上がりしました。170円台は、去年3月以来1年4か月ぶりです。

全国平均は173.3円でした。

仙台市中心部のガソリンスタンドでは、7月5日から3円の値上げに踏み切りました。

ドライバー:
「いろいろ高騰してきているので、ガソリンも上がっちゃうと生活もけっこう厳しい」
「しょうがないんじゃないかと。こればっかりは。どうしても車は使うものだしね」

石油情報センターによりますと、値上がりの大きな要因は原油価格の落ち着きなどにより、国の補助金が2週ごとに10%ずつ削減されているためです。

宝フリート 赤間鉄也マネージャー:
「価格が高騰している中、お客様の少しでも節約するという印象が強いので、極力満タンにはしないような傾向が続いています」

また、運送業界も価格高騰に苦しんでいます。

仙台運送 菊地徹社長:
「非常に厳しいですよ。コロナ前からいうと(燃料が)4割弱くらい値上がりしてるんじゃないですか」

トラックのドライバーも節約を意識した運転を心がけています。

仙台運送のトラックドライバー:
「少しでも燃料を無駄にしないために、使っていないときは休憩の時とかも窓を開けて暑いですけど、エンジンを切るようにしている」

仙台運送 菊地徹社長:
「我々も利益を上げないといけない。電気の値上げから車両の価格値上げまで、そこにきて燃料高騰が来ていて限界のところまできている」

依頼主の理解なしに運送料金を上げるのは難しく、菊地社長は、燃料価格の上昇分を別立ての運賃として設定する燃料サーチャージを理解してもらうことが必要だと話していました。

そして、今後の動向ですが石油情報センターは、「中国を中心とした世界経済の減速で原油価格は軟調だが、補助金の補助率が13日から60%に引き下げられるため小売価格は来週以降も値上がり傾向が続く」と分析しています。