田中さん、オットセイの“あらちゃん”助ける
田中さんは、実家でイヌを飼っていたことや、獣医師が主人公のテレビドラマなどから興味を持ち、動物の保健看護や獣医学を学ぶ大学へ進学。在学中の実習で、ペンギンやイルカと直接触れ合える水族館に惹かれ、動物病院ではなく2010年、松島町にあったマリンピア松島水族館を職場に選びました。
田中悠介さん:
「所信表明を入社当時に書いたのを今でも覚えていて、人と動物の懸け橋になりたいという風に書いていたんです。その思いは今でも変わっていなくて、常にそれは思っているつもりです」

こちらは2013年の映像です。亘理町の荒浜で保護され松島水族館で一時、飼育されたキタオットセイ、愛称 あらちゃんです。

角膜炎を患うなど衰弱していましたが、田中さんらの治療により保護から2か月後、無事、回復しました。当時の田中さんです。

田中悠介さん(当時):
「無事に北へ帰ってくれることをスタッフ一同願っています」

あらちゃんは仲間の群れに戻されました。あっという間に仲間の元へと泳いでいったあらちゃん。その姿に思わず、田中さんは。
田中悠介さん:
「あら!元気でなー!」

それから10年、獣医師の仕事が忙しくなろうとも田中さんには飼育業務も続ける理由がありました。