新型コロナウイルス感染症の5類移行による定点把握による感染者数の発表について専門家は同じ地域の数値を継続してみていくことが大切だとしたうえで、インフルエンザと同様に注意報や警報などの基準を設けることが注意喚起に繋がると指摘しています。

東北医科薬科大学 遠藤史郎教授:
「(定点把握は)同じ地域のもののトレンドを追っていくときに使うものなので、今回宮城県が初めて出したが、仙台で2.6、大崎4というときに、決して大崎が多いというわけではないということは、気を付けなければいけないことで、数字だけを比較するということはあまり意味がない。同じ地区で同じ定点から出ている数を同じ疾患で比較するには意味がある」

東北医科薬科大学の遠藤史郎教授は定点把握による感染者数の発表について、インフルエンザと同様に新型コロナにも「注意報」や「警報」などの基準を設けることが注意喚起につながるのではないか話します。

東北医科薬科大学 遠藤史郎教授:
「インフルエンザの時は定点でやってきて、県内あるいは地域ごとに10を超えればだいぶ流行が進んでいるので注意報が出る、30を超えれば警報が出るというような形で注意喚起ができていた。コロナの場合にもどういう数字を持っていくかは別として、ある程度の基準が見えてくると我々も含め、この定点の数字をもとにちょっと流行しているから注意しようかなということに使える」

また、今後の感染状況を注視していくとしたうえで、感染リスクの高い場所では引き続き基本的な対策をとるよう呼びかけています。

東北医科薬科大学 遠藤史郎教授:
「コロナのウイルスは5類になっても、なくなったわけでも性質が変わったわけでもないので、人が密になるような換気の悪い場所は感染リスクが高くなるので、そういうところではマスクをするなり短時間で済ませるなりすることが必要になってくると思う」