去年7月の豪雨被害を受けて以降、生産が止まっているトマトハウスが宮城県大郷町にあります。ハウスを所有する法人は、度重なる水害で大郷町での再建を断念し、ほかの地域に拠点を移して再開を目指そうと動き始めました。

震災で被災したイグナルファームを襲った台風

イグナルファーム 佐藤雄則社長:
「ここは育苗施設だが、植える前の苗を育てていたが、全部浸水してしまって全滅した」

大郷町にある農業用の大型ハウス。本来であれば、赤々としたミニトマトが栽培されているはずなのですが、茶色く枯れた苗が無残な姿で残されています。

イグナルファーム 佐藤雄則社長:
「途方に暮れて何から手をつけていいのか、全然見通しが立たないままいま現在に至っている感じ」

ハウスは、東日本大震災で被災した東松島市の農家でつくる農業生産法人「イグナルファーム」が規模拡大を図ろうと2018年に大郷町に建設しました。

しかし、その翌年。

2019年10月の台風19号で、大郷町は大きな被害を受けました。イグナルファームのハウスでは、ミニトマトおよそ160トンが全滅しました。

それでも、半年後、国の助成を受けミニトマトの生産を再開。その後、順調に生産が続くものと思われていた矢先。またもや、水害に見舞われます。