自宅は津波に流されるも無事に誕生
父・吉生さんと母・美紀さんは震災当時、宮城県山元町に住んでいました。

父・吉生さん:
「私も荷物とか全部取りに戻っていた時に流されて、車ごと全部」

自宅は津波で全壊。吉生さんは移動中に車ごと流されたものの、奇跡的に助かりました。一方、美紀さんは、震災前日に陣痛が来て病院に入院していたため、津波から逃れたのです。
父・吉生さん:
「もし万が一、(陣痛が)1日遅れていたら今いなのかなとか、お母さん助けたのかなっていう」
母・美紀さん:
「予定日が近く、自宅にはいたので、そのまま陣痛がこなければたぶん津波に流されていたと思うんですね。この子が陣痛を起こしてくれたので病院に行けて。でも2日間電気もガスも何もない病院の床にただ寝ていただけなので、産むにも産めなくて。電気のある病院に行って産まれた」

あれから12年、奏汰さんはある決意を胸に夢を追い続けています。