今年は「やませ」が"ありがたい存在"に?
一方、今年=2026年の夏も何度かオホーツク海高気圧が現れ、7月23日頃からも北海道の北から張り出してきて「やませ」を吹かせました。ただ、24日~28日の最高気温は仙台で22℃から25℃と、宮城県では2003年のような極端な低さにはなりませんでした。「やませ」は冷害ではなく、むしろそれまでの厳しい暑さを和らげてくれる「天然のクーラー」として作用したような形です。
この「やませ」をはじめとした東北の夏の気象について、三重大学で気象学を研究する立花義裕教授が6月に仙台で講演を行いました。「やませ」の影響は、海水温とも大きく関係していると言います。
北海道の東から三陸沖にかけては、親潮という冷たい海流=寒流が流れています。冷たい海の上では、空気が海によって冷やされることで水蒸気が凝結し、べったりとした低い雲=下層雲が発生しやすくなります。
立花教授によると、こうした下層雲の表面では「放射冷却」という作用が起きているため、雲の温度は海水よりも冷たくなりやすいと言います。さらに雲の表面で冷えた空気は重たいので、雲の下の方へと下がっていって、今度は海の表面を冷やす働きをもちます。このように、冷たい海の上でできる下層雲はさらに海を冷やすという相乗作用を起こすのです。







