近年、宮城県内にも被害をもたらしている大雨。現在の技術でも大雨の予測が難しいとされる中、予測精度の向上を目指している最新の研究、「領域再解析」が注目されています。いったいどのような研究なのでしょうか。

■なぜ「避難指示」は出されなかったのか?

今年7月15日から16日にかけて、県内は前線などの影響で大雨となりました。松島町でも15日夜から急に雨脚が強まりましたが、町では「避難指示」を出しませんでした。

避難指示は、5段階の警戒レベルのうち、上から2番目の「レベル4」で、安全な場所への速やかな避難を求めるものです。この時の町の判断は。

松島町総務課 蜂谷文也危機管理監:
「暗闇で道路がすでに冠水している中で、闇雲に避難指示を出すことはさらに住民を危険にさらすということもあって(出さなかった)」

ところが、その後、雨はさらに激しさを増したため、町は浸水などの災害がすでに発生しているとして、危険度が最も高い「レベル5」の「緊急安全確保」を出し、命を守る行動をとるよう呼びかけました。

町の担当者は、雨量が予想以上に多くなったためこのような対応になったと振り返ります。