仙台市は、老朽化して倒壊のおそれがある空き家について、所有者に連絡がつかないとして「略式代執行」による空き家の解体作業を始めました。
「略式代執行を実施いたします」

略式代執行により解体するのは、仙台市宮城野区小鶴1丁目にある築50年以上の2階建てアパートと隣接する木造住宅の空き家です。5日、解体業者が敷地内の草を刈るなど作業に取りかかりました。

玉置佑規キャスター:
「2階建てのアパートには草が生い茂り、窓ガラスも割れて部屋の中が見える状況です。また隣の住宅は屋根が崩れ落ちていてどちらも危険な状態です」
仙台市によりますと、周辺住民からは「強風時にガラス片が飛んでくる」など解体を求める声が寄せられていたということです。所有者が分からない、連絡が取れないなどの状況にあり、倒壊のおそれがある空き家については、周辺住民の安全面を最優先に、自治体が費用を肩代わりして解体する略式代執行を行います。今回は解体におよそ700万円が見込まれていて、市が全額を負担することになります。今年11月末までに解体を終える予定です。

仙台市市民生活課 上岡渉課長:
「基本的には空き家といえども個人の財産になるので、所有者や管理者に改善を促していくことが基本。空き家にならないような対策を早めにとっていただければ」
仙台市によりますと、略式代執行による空き家の解体は今回が3件目です。今年7月末時点で、市内には老朽化し倒壊のおそれがある空き家が46件あるということです。