厚紙で手作りした甲冑や仏像をモチーフにした切り絵の展示会が宮城県涌谷町で開かれています。

会場には、仙台藩祖・伊達政宗など戦国武将の甲冑12領(りょう)と兜7点が並べられています。

実は、どれも厚紙を使った手作りによる作品で、ペンキを重ね塗りして光沢を出すことによって、より本物らしく仕上げられています。

甲冑と兜の作者 結城一郎さん
「まったくそっくりに作りたかったので兜に筋をつける。それを62間(けん)ありそれを取り付けるのが一番難しいところ」

作ったのは、涌谷町に住む結城一郎さん(81)です。

15年ほど前から趣味で作り始め実際に手作りした甲冑や兜を身に着けて仙台の青葉まつりなどにも参加しながら楽しんでいるといいます。

甲冑と兜の作者 結城一郎さん(81)
「甲冑を紙で作っているのを見た時にもの凄く感動し、自分でも作れると思って。作り始めたら面白くなっていつの間にか数が多くなった」

会場には大崎市鹿島台に住む佐藤雅弘さんの切り絵11点も展示されています。

作品は、仏像をモチーフにカッターで光が当たっているところを切り出していく手法で仕上げられています。

中でも、悟りをイメージした「大日如来(だいにちにょらい)」の作品は、下絵から20日間ほどかけて完成させました。

切り絵の作者佐藤雅弘さん(67)
「仏像も戦いの神でだったり、修行風景だったり、最後には悟りをひらく段階があってそれをうまく表現できればいい」

この「二人展(ににんてん)~戦いと静寂~」は宮城県涌谷町の涌谷公民館で9月15日まで開かれています。※入場無料午前9時から午後5時まで