東日本大震災の発生から11日で13年9か月です。震災伝承に取り組む団体の交流会が開かれ、震災遺族が語り続ける大切さや課題について話し合いました。
仙台の会場で開かれた交流会には、オンラインを含めおよそ80人が参加しました。
健太いのちの教室 田村孝行さん:
「そこに水が襲来します。行員は一人ひとり流されていきます」

田村孝行さんは、七十七銀行女川支店に勤めていた長男・健太さん(当時25歳)を亡くしました。企業が安全対策を講じる必要性を訴え続けています。
健太いのちの教室 田村孝行さん:
「語り継ぐことは、過去の歴史を照らして未来の命を救うんだということを思いながら取り組んでいきたい」

「なぜ語るのか、それは歴史は必ず繰り返すからです」、こう話す丹野祐子さんは、中学1年生だった長男・公太さんを亡くしました。

語り部への若い世代の参加の必要性を感じています。
閖上の記憶 丹野祐子さん:
「若い人にも世代交代バトンタッチしなけらばならない時期がそろそろ来たのかもしれません」
福島から参加した木村紀夫さんは、津波で父親と妻、小学1年生だった次女の汐凪(ゆうな)さんを亡くしました。
大熊未来塾 木村紀夫さん:
「1000年先まで伝えたい。なぜか自分たちは貞観地震を知らなかったから、そのためには私は1000年生きられないので、次に繋いでいかないといけない」

3.11メモリアルネットワーク 武田真一代表理事:
「伝承の核心である活動については、手薄になり基盤が弱くなっているならばそちらを手当しないと本当の伝承につながらない」

この交流会は、震災伝承に取り組む「3.11メモリアルネットワーク」が企画し、参加した人たちは今後の伝承活動の課題を共有していました。