きっかけは先輩職人の一言
加藤さんの工房「竹の園生」は、仙台市太白区にあります。
竹刀職人 加藤明彦さん:
「1枚の竹をこうやって8つに割って、竹刀で言うとこれが2本できる形」

小学生の頃から剣道を続けてきた加藤さんが本格的に竹刀づくりを始めたのは、60歳で仕事を定年退職した後です。師匠となる先輩職人の一言がきっかけでした。
加藤明彦さん:
「宮城の竹を十数年前に初めて持って行った時に、『こんなに良い竹見たことない』って、日本一だって。その日本一の竹があるところに1人も職人がいないのはもったいないと言われた」

かつては全て職人が手作りしていた竹刀。しかし、機械を使って量産する安価な外国産に押され、今、国産のものは全体の1%にも満たないと言われています。

職人の数も減り、全国に十数人、東北には加藤さんただ1人です。