カバンの持ち出しもできない緊急脱出 何ができる?

青木:1月16日には北海道の新千歳空港でも接触事故がありましたが、こちらについてもお伺いしていいですか?

鳥海:こちらに関しては、プッシュバックといって、飛行機の最終的な出発準備ができた後に、飛行機を牽引するんですけど、今、北海道は氷点下7〜8度ぐらいの状況で、大韓航空の飛行機がプッシュバックをしていたとき、香港のキャセイパシフィック航空の飛行機にスリップして左側が接触してしまったということです。ここに関して言うと、これもグランド・ハンドリング・スタッフが、 雪で凍っている中でスリップしてぶつかってしまったということで、JAL機の場合とは内容は異なりますが、ここもやはり慎重にやらなければいけなかったなっていう部分はあると思います。

青木:規模感としては、どういうふうに受け止めればいいんですか?

鳥海:基本的に軽く接触したというぐらいなので、誰かがそれによってものすごい衝撃を受けたというよりは、軽くこすったというような衝撃がある程度の形になりますので、人命に関しては全く問題ないです。ただ飛行機に関しては、かなり修理しなければいけないので、今回、大韓航空、それからキャセイパシフィック航空ともに、すぐには飛行機が使えませんので、乗客がスケジュール的に混乱してしまったという状況です。

青木:最後に私達が安全に飛行機に乗るにあたって、乗る側の客として気にかけておくべきポイントがあれば教えてください。

鳥海:基本的に飛行機はものすごく安全な乗り物ですので、特別に気にかける必要はないと思いますが、今回のように緊急脱出ということになったときは、カバンも含めて持ち出しが不可能で、持ち出せるのはポケットに入れているものだけということになるので、財布とか本当に大事なものでポケットに入れられるものはポケットに入れておくことが大事なのかなと思います。