停車回数が1.5倍に?

国土交通省は2023年10月、リニア中央新幹線が品川から大阪まで全線開業した場合、東海道新幹線の静岡県内の駅への停車回数は、1.5倍になるという試算を発表しました。

静岡駅では、現行37本が55本に、浜松駅では34本が51本となり、10年間で1679億円の経済効果が見込まれるとしています。リニア開業により「のぞみ」を利用していた一定数が「リニア」に移ることが予想されるため、静岡県内に停車する「ひかり」の増便が期待されるのです。

静岡市の難波喬司市長は、この試算について、次のように述べています。

<静岡市 難波喬司市長>
「いま、ひかりとこだまが停車してくれているが、あまり降りてもらえていない。停めた時に降りてもらえるような状態にするのが非常に大事だと思っている。リニア開業によって停車本数が増える時を待つ必要がなく、いま、この時点でそういう努力をしていかなければならない」

こうした中、JR東海は2024年3月のダイヤ改正で、静岡・浜松に停車する夜の下りの「ひかり」を1本ずつ増やすことを発表しました。

静岡で停車便が増えるのは、2008年のダイヤ改正以来、16年ぶりです。静岡県民は「のぞみの停車」を望みがちかもしれせんが、まずは静岡県内で降りてくれる人を増やし、「ひかり」の停車を増やすことが、利便性向上への近道かもしれません。