静岡市の静大付属幼稚園では、子どもの遊びのリスクに詳しい専門家が親子に向け、講座を開きました。子どもの遊び場にはどんなリスクが潜んでいるのでしょうか?
6月8日、静岡市葵区の静岡大学附属幼稚園で開かれたのは「子どもの遊びの中のリスクマネジメント」と題された講座です。
自然体験活動のリスクマネジメントを研究する静岡大学の村越真教授が、実際に遊具などを使いながら、小学校就学前の子どもとその親、30人に遊び場に潜む危険を教えていきました。
<静岡大学教育学部 村越真教授>
「まずは初めての所だったら、ブランコにしろ、滑り台にしろ、壊れていないか。こういうところが壊れていたら致命的。そうでなくても、こういう所が木だとささくれたり、小さなケガが出たりする」
例えば、小さな山で初めて遊ぶときにはどうすればいいのか?こちらの親子は子どもの手を引きながら、山を下りる方法を選びました。
<静岡大学教育学部 村越真教授>
「僕だったらどうするかというと子どものフォールライン、落ちてくる方に立ちます。お父さんの胸に飛び込んでおいでみたいな」
<参加した親>
「高い所から落ちそうになったり、遊具から転びそうになったり、他の子どもとぶつかりそうになった時とかがあった。きょう、学んだことをこれからの遊びに生かしたい」
厚生労働省によりますと、1歳から14歳までの子どもの死因では「不慮の事故」が上位を占め、子どもの遊び場での事故も含まれます。
村越教授は「だからといって、外で遊ばせないのは子どもの成長を阻害する」と警鐘を鳴らします。
<静岡大学教育学部 村越真教授>
「お子さんが心配なのは当然ですが、子どもがチャレンジしないと後々の危険について子ども自身が、対応できなくなってしまうので、まずは、保護者がリスクのレベルを見極められる目を持って、その中でお子さんにチャレンジをしてもらえるようになって欲しい」