2022年で創業90周年を迎える松坂屋静岡店(静岡県静岡市)が4月27日、リニューアルオープンした。同店としては、26年ぶりの大規模改装。百貨店初となるホームセンター「ナフコ TWO-ONE STYLE」が出店するなど、売り場面積の約55%、敷地内の半分以上をリニューアルした。

7階のワンフロアが全国初の「百貨店水族館」へと変身した=松坂屋静岡店


中でも目玉なのが、都市型水族館だ。「SMART AQUARiUM SHIZUOKA」と名づけられた施設は、本館7階に設けられた。百貨店内にある常設の水族館は、全国初だという。

「ツナガル」「ディスカバリー」など5つのテーマエリア

この水族館では、テーマを持ったエリアを5つ設けた。入口の「ウェルカムゾーン」エリアは、富士山世界文化遺産の構成資産のひとつ、三保松原をモチーフにした。

珍しい魚が並ぶ「ツナガルエリア」は図鑑のように、魚が展示されている。館全体では、約100種類、2200匹と決して多くはないが、百貨店のワンフロアと考えれば、納得できる。

展示されている魚は小型のものが多い


スタイリッシュで、遊び心あふれる空間が広がる「ディスカバリーエリア」。百科事典など魚にまつわる本が並ぶ。いわば、魚専門の図書館だ。

5つのテーマを設けたフロア まるで図書館のようなスペースも


「静岡駅前に風穴を開けたい」

従来の百貨店の概念を変えるような、今回の大リニューアル。なぜ、老舗百貨店は大勝負に打って出たのか。落合功男店長の思いはこうだ。

「静岡の駅前に来ても、何かを買うか、食べるかしか楽しみがない。そこに我々が風穴を開けたかった」

県都・静岡市の玄関口で商売を始めてまもなく1世紀。近年、人の流れは減る一方で、打開策をなかなか見つけられない駅前ににぎわいを。老舗百貨店の強い意志を感じる。

静岡駅前に店を構えて90年を迎える松坂屋静岡店 


「アクアリウムという象徴的なものを導入してお客様が滞在する楽しみや、時間を消費して一緒に家族やパートナーと一緒に楽しむ時間を提供したい」と落合店長。これまでの「モノ消費」から水族館のような体験・滞在型の「コト消費」に変えることで、静岡駅前ににぎわいを取り戻そうとしている。