ゆっくり勉強できる場所がなかなかない。JR磐田駅の前にはそんな悩みを持つ高校生を支える場所があります。
塾でも予備校でもない空間は、若者でにぎわうまちづくりへの期待も込められています。
JR磐田駅のすぐそばにあるビル。夕方、若者たちが次々と入っていきます。中では多くの高校生が勉強に励んでいました。
<利用者>
「化学の高分子化合物っていう場所をやっています」
「物理の勉強をしています。学校の定期テストが近いので、その勉強をしています」
「駅から近いので、電車の時間とかも気にせずにゆっくり勉強できるのでありがたいです。勉強できるスペースが少ないので」
この場所を無料で提供しているのは、自動車部品メーカーを傘下に置く磐田市の事業統括会社です。オフィスの一角、約70席分が勉強スペースで、息抜き用にお茶やコーヒーも用意しました。
<ソミックマネージメントホールディングス コミュニケーション推進室 村山裕子室長>
「次世代の笑顔をつなぐ取り組みになるなと思って、勉強スペースの開放を決めています」
開設のきっかけは磐田市からの相談でした。市が13年前に駅前に設置した駅前の「磐田市学習交流センター」の混雑です。
<磐田市政策推進課 後藤彰太副主任>
「試験前になるとキャパオーバーをしてしまいまして、入れない子もいます。磐田市としてキャパオーバーしている課題があったので、ソミックさんに一緒に解決できないかと相談させていただいた」
企業の勉強スペースは2024年の夏に期間限定の予定で開かれましたが、好評だったことから現在も継続しています。
<村山室長>
「勉強スペースを利用してくれる生徒がソミックを知るきっかけになったり、ソミックに興味を持ってくれるきっかけになればいいなと思っています」
<後藤副主任>
「学生が磐田駅にたくさんいる、滞留してくれる、居場所があるとなると、中心市街地のにぎわいだったりとか、市のにぎわいになるので市としてはありがたいと思います」
若者に学びの場を提供し、駅前のにぎわいにもつなげたい。行政と企業がタッグを組んで課題を解決するまちづくりのかたちです。







