10月29日、ブラジル人学校に通う高校3年生と地元の企業をマッチングする説明会が浜松市で開かれました。背景には、企業側、生徒側、それぞれが抱える悩みがありました。

浜松市のブラジル人学校で開かれた29日の企業説明会。製造業や建設業など4社の担当者が高校3年生約30人を前にプレゼンしました。

<製造業担当者>
「簡単にいうと自動車の部品を作っています」

<建設業担当者>
「年齢も性別もまったく関係ない、文化の違いも関係ない」

この事業は、浜松商工会議所が生徒と企業側の橋渡し役となり、2024年からスタートしました。

<浜松商工会議所人材支援課 深津正樹課長>
「去年は3社の参加だったが今年は応募したのは10社。3倍以上に増えたので非常に企業側の期待を大きく感じている」

背景にあるのは、企業側の人手不足です。

<平岡ボデー管理部 辻村有佑係長>
「少子高齢化が大きな問題となっていて、人材不足が喫緊の課題、国籍を問わず貴重な人材を確保するうえでは幅を広げていかなければならない」

悩みがあるのは、生徒側も同じです。

<生徒>
「日本語、来年は勉強する。頑張る。その後は働きたい」「いろんなことが学べる仕事をやりたい」

仕事をしたくても言葉の壁や文化の違いがハードルとなっているのです。浜松市によりますと、働く外国人のうち、非正規労働者の割合は、2024年は55%と減りつつありますが、依然として高い状態が続いています。双方の悩みを解消するうえで、このマッチング事業には大きな期待が寄せられています。

<浜松商工会議所人材支援課 深津課長>
「企業との接点がいまより増えていけば選択肢が増えて、やりたいことがみつかり、かつ正社員という安定した仕事につける可能性が上がると思う」