国土交通省中部運輸局は10月27日、静岡県沼津市の乗り合いバス事業者に対して、運転手に対する指導監督が不十分などとして、車両1台について30日間の使用停止などの行政処分を出しました。
行政処分を受けたのは、静岡県東部を中心に、路線バスや高速バスを運行する「富士急シティバス」(本社・静岡県沼津市)です。
富士急シティバスは2025年4月21日、沼津市内の路線バス「原駅発・片浜駅経由・ららぽーと沼津行き」が運行中に中扉を開放したまま200メートル程度走行したことから、国土交通省の監査を受けました。
監査の結果、運転手は走行中に中扉が開かないようにする安全装置を誤って解除していて、富士急シティバスは国のガイドラインに沿って乗務員の指導を実施しているものの、旅客の安全を確保する指導監督を乗務員に浸透させる工夫が不十分だったことが、道路運送法と旅客自動車運送事業運輸規則に違反すると判断されました。
また、運転手の勤務時間や乗務時間が国交省が定める基準を遵守しておらず、点呼の記録の記載事項が不適切であったことも分かりました。
監査結果を受けて、国土交通省は10月27日、富士急シティバスに対して、車両1台について30日間の使用停止と、文書警告の行政処分を出しました。
富士急シティバスは「再発防止に努めます」としています。







